日 記

 2005年2月14日(月)   バレンタイン物語。
 高校時代の話です。その日も、野球部のオレは激しいレギュラー争いに勝ち残るため、甲子園目指して夜遅くまで練習に励んでました。練習も終わり、くたくたの体で部室から出ると、なんと外はどしゃ降りの雨!傘もないし、どうやって帰ろうかと立ち止まったその時でした。ささやく様な声で「田頭くん・・」グランドの陰からオレを呼ぶ声が聞こえてきたんです。はじめは気のせいかと思い気にしなかったんですが、「田頭くん。」確かにオレを呼ぶ声が聞こえてきます!えっ?と振り向くとそこには、傘もささず雨に濡れた矢田亜○子が立っているじゃないすか!?手には赤色の大きな包みが!?まさか??と思った時、彼女は少しうつむいたまま、恥ずかしそうに話し始めました。「私、ず〜っと前から田頭くんの事、す・・す・・、好きでした。野球をしとる所とかを遠くから見て、オトコマエじゃの〜言うて思いよ〜りました。気持ちだけでも伝えたくて・・。コレ、受け取ってください・・。」と、手にもった包みを渡してきました。「ありがとう。でも今のオレには甲子園しか見えんのよ。悪いけど今は気持ちに応える事はできません。」オレが言葉を選びながらそう答えると、彼女は「わかってます。ただ、気持ちだけ伝えたかったんです。じゃあ、私、甲子園で待ってます・・。」
そんなドラマは夢で終わりました・・。

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