日 記

 2006年1月23日(月)   奇跡の生還スペシャル!後編
 『待っとれよ!今助けてやるけ〜のっ!!』ワン公にそう声をかけると、朝で回転の悪い頭をフル回転!どうやって助けるか考えました。ウチの娘位あるデカい犬で、しかも下半身?がドブに埋まりこんどる。溝の高さは約1、5m。上から手を伸ばしてもたうわけないし、近くに転がっとる棒を伸ばしても、その犬が持ってくれる訳もなし。オレが飛び込んだら間違いなく二次災害じゃろうし・・・と悩んどるうちにも、ワン公の体力はどんどん消耗しています。また悩む事数分。ワン公をよく見ると首にキラッと光る物が!首輪しとるじゃん!!
 決意新たに!溝の壁にあったわずかな出っ張りに足を掛け、片手でその首輪をひっぱりました!・・が!ずっぽりと埋まったワン公の体はなかなか抜けてくれません!変な体制で引っ張りょうるため、片手じゃ力が入らんっ!こんどはオレが落ちるの覚悟で両手で首輪をつかみ直し、気合一発引っ張りました!!苦しむワン公!・・・だめかっ!!?と思ったその瞬間、ワン公の体が確実に上がってきたっ!やった!救出成功か!?しかし、その喜びもつかの間、またしても次の悲劇がオレを襲ってきたんです!
 ドブからは脱出させたものの、かなりの重量のあるこの犬、ここから上へ上げれん!なんとか前足を側道へ乗せる事はできたんですが、ここから上げるためにはドロもぶれのワン公の体を押すしかないんか!?しかし考える時間もありませんでした。前足を側道へとかけたワン公は、オレが支えとるのをよそに、後ろ足をバタつかせドブドブの体をオレの体になすりつけた!そしてなんとか上へ上がったワン公は、何事もなかったかの様に道路に伏せてしもうた・・・
 ドブのドロまみれで臭い犬とオレ。『ジョニ〜、えかったのぅ・・』いつのまにかオレらは「ジョニー」「田頭君」と呼び合う仲になっていた。道端の畑で休むツートンカラーのジョニーとオレは、一仕事を成し遂げた達成感と、無事救出できた安心感で、何か深い友情で結ばれた様ななんとも言えん空気で包まれていました・・。

 少し犬と話した後、とりあえずシャワー浴びようと、ジョニーに別れを告げ来た道を引き返しました。そしてまた会社へと向かう途中、さっきの救出現場を通りかかったら、まだこのワン公はおりました!『ジョニ〜!待ってくれとっかんかぁ〜。』嬉しさのあまり、小走りにジョニーに近づいていきました!!が・・・なんとこの犬、かなり覚めた目でチラッとオレを見ると『お前、誰や?!』言うカンジですぐあさっての方を向いてしもうた!!
なんやっ!恩返しとかそういうんはないんかっ!別に期待しとる訳じゃないけど、ちょっとさえん思いでまた別れを告げ、出勤しました・・・。

 まぁでも、ええ事する言うんはええ事ですよ!一日気分がえかったです。これからも、世のためお客様のため、動物のためにできる事があれば率先してやっていこうと思います。

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