今日は当店の土曜日限定社員で、つい先日近所では有名な大事故を起こしたカラッチくんがブログしてくれました。長いけど最後の方はえぇ事書いとんで、時間があったら読んでやってください。
第1章
【出会い】
それは学生の頃、卒業も決まり社会人へのスタートへと皆準備に追われていました。 そんな例に漏れず僕も社会人として広島市内へと就職し、第1歩として車の購入を検討していました。 そして近所に僕が探していたUSアコードワゴンを発見し、「このアコード幾らになりますか?」 対応して頂いたのは「カモが来たぞ!」と言わんばかりの笑顔の持ち主。そう御存知、田頭さんでした。この出会いが後々の運命を大きく握ることになるとはこの時、知る由もなかったのです。田頭さんはよく覚えていませんが野球つながりで話が進み住んでたマンションが同じ、しかもその大家は僕の親戚!学年で一つ上などもあり僕も購入を決意したのです。そして憧れのmy自動車を手に入れることができました。 初めてのマイカー。エアロを組んだり、アルミを変えたり、ドレスアップも全て田頭さんに任せてやったので、今となって思えば相当ボッタくられただろうと思います。
第2章
【数奇な運命】
そんな出会いから数年後、僕は仕事の都合上、実家から近い尾道へ転勤になりました。それでも車の車検、トラブルは田頭さんにお願いしていました。そして半年前、その田頭さんもこの尾道へと引越してくる事になったんです!! いつの間にか僕は土曜日限定社員として手伝うことになり、洗車や買出し店番等、出来ることはあまりありませんが役に立ってるみたいです。
第3章
【突然の別れ】
そんなある夜の事、忘れることができないであろう事件がおきたのです。一ヶ月前に車検を受けた代金を支払う為、仕事終わりにカープランニングに向かう為いつもと違う道を走ってました。 2号線、信号が青に変わり何を思ったか全開です。音楽ガンガンで加速するMyUSアコードワゴン・・。その瞬間!オートバックス前に1台の軽が道をふさいでいました!! (ヤバッ)ブレーキを力任せに踏み込みましたが時すでに遅し!完全にロック状態で車は軽をかろうじてよけましたが右側のガードレールを突き破り命知らずのダイブ!! 当然シートベルトもしてなく(うそやろ〜)と心の中で叫びながら20メートルの土手をすごい速さで飛び落ち、着地の瞬間はどうなったのかまったく覚えていません。ダイブした際ハンドルを握り締め体を突っ張り歯を食いしばり目をつむっていたのが功を奏したのか体は無傷^^降りて犯人?(軽)を捕まえるべく「まてコラ〜」と走りましたが・・・しかし自分がどこにいるのか把握できず、すごすごと無残な愛車へ後戻り、そのうち野次馬がたくさん集まり「大丈夫ですか〜」「怪我はありませんか?」リアクションに 困った僕は無傷でピンピンしていたにもかかわらず「首が首が」の普通のリアクション・・・ 速攻で救急車が到着、誰が呼んだか消防、警察まで、警察は自分で呼んだのですが 警察 「事故ですか?救急ですか?」 僕 「事故です」 警察 「事故の状況はわかりますか?」 僕 「2号線でガードレールからダイブです!」 警察 「場所はどこですか?」 僕 「高須の2号線オートバックス前です」 警察 「けが人はいますか?」 僕 「当事者ですが何か?」 警察 「えっ?」「本人さん?」 僕 「はい・・・」 なぜかやり取りしてる最中に警察到着、事故現場を横目で見やりながら救急車に搬送される僕 救急隊 「お体大丈夫ですか?」 僕 「ええ(大丈夫なんだけど先のリアクションの手前)首が・・・」 救急隊に頭を完全にホールドされ囚われの身に、なにやら腕に血圧、指に?はめられ痛々しい姿に そこでふと(このままでは尾道市民へ行くのでは?)と矢継ぎ早に 僕 「尾道総合病院で働いています!」 救急隊 「お医者さん?」 僕 「いいえ・・・」 救急隊 「・・・じゃあ農協病院へ」←なぜか尾道総合病院と言わない 僕 「・・・」 救急車で到着した際、見たことある看護師、医者。照れくさそうに 僕 「事故りました!」 看護師 「大丈夫なん?」 救急隊の状況書類見ながら青ざめる看護師さん 僕 「・・・」 車イスで運ばれ診察。 医者 「どこか痛いとこはありますか?」 僕 「ん〜特に」 医者 「まあ今は興奮状態だから明日以降来るかもね」 僕 「はいちなみに明日飲みなんすけど・・・」 医者 「呆れた様子」 僕はそれからまず親へ電話、体が無事と相手がいないことを伝えると安堵感。 ちゃんとしなさいと一喝。この場で阪神金本のお言葉をお借りし 【丈夫な体に生んでくれた両親、神様に感謝します。】 そして田頭さんへ電話 僕 「もしもし」 田頭さん「お〜カラッチ^^」 僕 「事故った・・・」 田頭さん「またまた〜」 僕 「いやマジやし・・・」 田頭さん「・・・」 田頭さん「どこで?大丈夫なん?」 僕 「2号線のオートバックスの前で落ちた。」 僕 「レッカーある?任せるわ・・・」 田頭さん「うそじゃろ〜」 僕 「(ちょっとイラッ)行ってみ〜や」 田頭さん「・・・分かった任せとき〜!」 ・・・数分後 田頭さん「走って行ってみたけどないで〜」 僕 「???」 田頭さん「モンテカルロじゃろ?」 僕 「オートバックスや!!!」 そうなんです。カープランニングの近くにはオートバックスとモンテカルロがあり、田頭さんは車屋なのにそのオートバックスとモンテカルロの区別がいつもごちゃまぜなんです。またいつものボケが始まったと、僕は落胆しなぜか気持ちが楽になりました。 事故を起こしたにもかかわらず病院で仕事を済ませ23時、警察との実況見分を終え0時30分、田頭さんに迎えに来てもらいました。 田頭さん「うわぁー^^あんたぁ、よ〜生きとるの〜」 僕 「ですね・・・」 田頭さん「降りてみよ〜や」←満面の笑顔 僕 「苦笑い^^」 数分後到着 僕 「マジか・・・」←コッパになった愛車を前に失意のどん底 田頭さん「はははカラッチやりあげたのー^^」 田頭さん「ちょっとそこに立ってーや」 僕 「?」 おもむろにデジカメをパチリパチリ 僕 「ちょっ」 田頭さん「ええけんええけん記念じゃ^^」 このひと鬼やほんまもんの鬼やと思いながらもなぜだか気持ちが楽に・・・ なんでやねん!事故した本人、目の前になんであんな笑えんねんとその時何も 分かっていない僕がいました。鍵を差込みエンジン始動・・・掛からず・・・ おもむろにボンネットをあけエンジン周りを確認する田頭さん。 「バッテリーはずしてあるわ〜消防がやったんじゃろ。燃える位思うたんかの」 すげえ!さすが車屋とおもいながらもさっきの鬼田頭さんを不覚にも尊敬しそうでした・・・ さすがに車は動きません。「明日じゃね」とカープランニングへ戻りました。 あとで聞いた話ですがダイブした場所はいつもは車が駐車してあるスペースにたまたま駐車してなくて 大惨事を免れました。ほんとにゾ〜とします。 田頭さん「カラッチ、運がええよ〜」 僕 「はいそう思います」 田頭さん「写真は無事を祝しての記念じゃけ!後でえぇネタになるで」 僕 「はあ・・・」 田頭さん「無事じゃったけぇ撮るんで!」 僕 「はあ・・・」 ビールを差し出し飲み始める二人、速攻で顔に出る田頭さん。 飲めないお酒を事故ってヘコんでいる僕のためにと思うと胸が熱くなり僕は運がよかったんやと気分が晴れてきました。あとから思うと僕がほんとに運がいいのは 「田頭さんに出会えたことやで」 口には出せそうもないので文面にて 「本当にありがとうございます。」 車はどこもそうですがたいがい何かしら不調をきたします。そこで大事なのが アフターです。人生初の事故でまったく何がなんだか分かりませんでした。 気が動転でもないですが何をすべきなのかテンパります。そこでアフターサービス 範疇ではないと思いますが田頭さんがいてくれたおかげで、ことがスムースに運び 保険屋との交渉も任せてあります。この事故で得た教訓は被害者がいなくてよかったこと。 僕の怪我が無くてよかったこと。 そして何より営業時間外でもかけつけてくれた車屋、田頭さんに出会えてよかったこと。 最後になりますが田頭さんも自身の体をもっといたわって下さい。あなたには 景子さん、日菜ちゃんという愛すべき家族がいるのですから、毎日夜遅くまで 働く田頭さん、事故を起こした僕だからいえるのですがもっと体を大事にして下さい。 体が資本ですから・・・
平成18年4月10日 土曜日限定社員 唐川 正志 |
|